焼杉、焼いてみた
建物の外壁に使われるものの一つに杉板の表面を炭化させたものがある。
家づくりに携わって来たが、関東で生まれ育った自分は見た記憶がなかった。
数年前に建築家の藤森照信氏の作品集の中でこの焼杉を使った建物を知っていつかはやってみたいと思っていた。
昨年運良く藤森氏と話す機会があったので、焼杉の作り方やコツなどを訪ねてみた。
曰く「板を針金を使って三角に組んで新聞紙を2、3枚穴に入れて燃やせばできる」と。
伝統的な作り方はこの三角に組んで煙突効果で燃やして作るものだそうだ。
最近はバーナーで炙って作ったものもあるが(これは自分も見たことがある)これではあの独特のテクスチャは出ないし、もち(耐用年数)も違うらしい。
今度、塀の仕上げの一部として使ってみようと思ってサンプル作成と作り方の確認で実際に焼杉を作ってみた。
以下からは備忘録メモです。
用意したもの
・杉板(徳島産の天然乾燥材)
・杉板を組むために荒縄
・組んだ杉板を立てかけるために古い脚立
・火を消すためのホース
・作業をするための台
・火をつけるのに使う新聞紙
まずは杉板を三角の筒状に組みます。
ここで早速つまづいた。
用意した板が厚すぎていたの端部同士を接点に組めなかった。
なんとか筒を作り穴の中に新聞紙を二枚詰め込んだ。
そして脚立に立てかけていよいよ点火。
最初は少し煙が出たかなと思ったら次第に火がついてきたのがわかる。
やがてゴーッと音とともに煙突状の上から火が上がった。
頃合いがわからなかったので迷いながらも作業台の上に横にする。
横にすると火の勢いが一気に止んだ。
後は荒縄をほどいてバラシ、一気に水をかける。
今回は長さもいくつか試してみた。
あんまり短いと煙突効果が得づらいのか均一に燃やせなかった。
板の厚みは厚すぎると三角が組みづらい。
今回やってみて、このテクスチャを実際に見ていたら使い方のアイデアがいくつか浮かんできた。
さてさてどうやってまとめよう!
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